顔に多発するイボ
イボを生じさせるウイルスはヒト乳頭腫ウイルス(HPV)と呼ばれるものですが、ウイルスの「型」がいくつかあり、その違いによって症状も多少異なります。
HPV-3、HPV-10によるイボは扁平疣贅(青年性扁平疣贅)と呼ばれ、若者の顔に現れることが多いようです。
色合いは通常のイボよりやや茶色みがかっており、あまり尖っておらず扁平に盛り上がる傾向があります。
擦ったり、掻いた場所に出やすく、線状にイボが配列することがあります。
伝染性はある
ウイルス性のイボですので、伝染性があります。
不用意に患部を触ったり擦ったりしない方がいいでしょう。
治療は内服薬が推奨
冷凍治療で治療することもありますが、治癒後に色素沈着(シミ)を生じやすい傾向があります。
ヨクイニンの内服が尋常性疣贅(通常タイプのイボ)より効きやすい印象です。
当院では冷凍治療より漢方薬(ヨクイニン)の服用をお勧めすることが多いです。
自然治癒も期待できる
何もせず様子を見ているうちに、多数のイボがほぼ同時期に発赤、痒みを生じ、その後一斉に治癒することがあります。
「自然にゆっくりに治る」よりも、「治るときは急に治る」ことが多い印象です。
あせらず取り組むことをお勧めしますが、患者さんの事情によっては冷凍治療を選択することがあります。