ホルモンバランスの変化とともにニキビはやって来る
中学生、高校生の顔に赤くポツポツと盛り上がってくる「ニキビ」。
女の子の場合、小学5年生くらいでお母さんに連れられて来院する場合があります。
「ちょっと早いけど、ニキビですよ」
と伝えると驚かれることもあります。
初期段階はスキンケアを中心に
おでこを中心に肌色の小さなポツポツが何個か出ている場合の指導
- 上手に泡洗顔する
- 不必要に患部に触れないようにする(できれば前髪をあげる)
- 食事、睡眠、ストレスに気をつけて生活する
これらに注意すると、ニキビの悪化を遅らせることができるでしょう。
本人や親御さんが気にする場合は、クリンダマイシンゲルなど基礎的な塗り薬を処方したりもします。
ニキビ治療はステージに合わせて柔軟に
中学生、高校生になっていくと年齢とともにホルモンの影響が強まり、
- 皮脂の増加
- 毛穴の角化
- アクネ菌の増加
などの要因が複合し、赤く腫れたニキビが増えてきます。
ニキビ治療の目標は「短期に完治させること」ではありません。
自然とニキビが目立たなくなる年齢まで症状をコントロールすることです。
これがうまくいかなければ、赤いニキビに長く悩むことになりますし、大きく悪化する時期があると、成人したあとも「ニキビ跡」に悩むことになります。
短期間の治療でニキビを完治させる手段はありませんので、現在と将来を見据え、年齢や生活状況、症状の程度を踏まえて「今の年齢やステージに合った」治療法を選択していくことが重要です。
症状が軽く、安定している時期はときどき皮膚科を受診する程度でよいでしょう。
思春期のピークでニキビが悪化する時期は、できれば月に1度くらいの来院をお勧めします。
昔に比べて治療法も進歩してきましたし、将来を見据え年齢やステージに合ったニキビ治療を実践することをお勧めします。